趣味と諸々のまとめ

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○ RG200Γ レストア その2

前回でおおまかに分解は済ませました。
今回は続きです。

2014/3/1up

●まだバラし作業は続きます

 管理人もいい加減バラし作業飽きてきたところにこんなことがw
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六角のビット折れました。見事に。なかなか綺麗な線欠陥からの破断。
犯人はこいつ↓
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フロントのディスクローターボルトです。
リアは難なく外れたんだけどねぇ。フロントは父親に任せました。ホイールの塗装とフレームの塗装のついでに。
 そういえばウォーターポンプのあたりのサビが酷い状態でしたが、ポンプ自体はどうでしょうか。
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錆びてるっちゃ錆びてるけど、そもそもアルミなのでそこまで問題なさそう。
軽くキレイにしたらそのままでオッケーですね。
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ウォーターポンプカバーもアルミなので問題なし。
パッキンだけ交換で大丈夫ですね。
問題はラジエターホースをつなぐフランジですが、若干朽ち始めてましたが純正部品がもう出ないらしいのでブラストかけてサビ落として塗装しておきました。
長く乗るつもりなら遠くないうちに再検討しなければならない部分です。そこまで複雑な形でもないのでワンオフで作りなおすのもありかもしれません。
 お次は外したトップブリッジ。
トップブリッジは大きい問題はありませんでしたが、アルミの上に塗膜があるのでどうしてもボコボコになって見栄えが良くないんです。
更にいうと、前オーナーがメインキーにキーホルダーかなんかつけてたらしく、トップブリッジに傷が。。。
ブラストかけてアルミの地金を出した状態にすることに。
その際邪魔なのがキーシリンダー。一見普通にボルトで留まってるだけなのですが、ある程度のトルクをかけると折れるボルトで留まってます。
いたずら対策なのかもしれませんが、私にとっては邪魔以外の何物でもないw
というわけで父の協力でボルトの頭を飛ばすことに。
えい
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スッキリしました!
仕事帰り作業着姿の父親に手を借りるというw
これで次の段階に。。。

●キレイにして戻す

 レストアはバラしてキレイにして(場合によっては直して)組み直すことですが、バラしは終わったのでキレイにする作業です。
トップブリッジは先述したようにブラスト仕上げに。
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ブラストガンの調子悪くてここまでやるのに何時間も。。。
その後ブラストガンは交換して良くなったのですが、今度はコンプレッサーの容量が小さくて話にならんというw
自宅で作業するとなるとこの辺は諦めるしかないですね。つってもコンプレッサー2台同時に動かしてるんだけども。
やっと!
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キレイにできました。
ブラスト仕上げなだけで手抜きじゃないです、本当に(震え声)
今度は三叉!って話ですがこちらはやってません。手抜きです←
一応言い訳させてもらうと、ベアリング外したりするのも結構手間ですし、あまり目立たない部分なので問題なかったらそれでいいんです。もちろんパーツクリーナーで落ちる程度の汚れは落としましたけどね。
 お次はホイール。
父に塗装と新しいタイヤの組付けを頼んでいたのが出来上がってこんな感じ。
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タイヤはダンロップのTT900GPです。
そもそも、200ガンマはラジアルタイヤ指定(兄弟車のウルフ200はバイアスタイヤ指定)ですが、今(2014年現在)200ガンマの純正サイズと同じサイズのラジアルタイヤって国産メーカーで出してないんですよ(海外タイヤは知らん)。
まあ、ほぼ同じ車体のウルフがバイアスだし、TT900GPならサーキットも安心して走れるくらいのタイヤだしってことで選びました。車体の次に高かったものです。
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美しく仕上がりました。
父には本当に頭が上がりませんね。
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外してもらってブラストをかけて再塗装したディスクローターも取り付けてこんな感じ。
興奮が収まらんw
 少しこぼれ話を。ボルト類なんて錆びてたら交換するべきものですが、特殊なボルトやちょっとサビを落とせば使えそうなボルトは再利用しています。
ブラストかけておおまかに塗装すれば意外と生き返るものですよw
でも、エンジンマウントボルトとかはあんまりケチっちゃダメだと思います。あと足回り。かなり大事なボルトですので。
これが今回私がレストアする上で一番大変だった作業ですね。ボルトなんて無数にあるわけで、それを小分けにした袋から取り出してはブラストをかけ、しょっちゅう回るコンプレッサーをなだめつつ(もちろん一度回ったら止まるまで待ってから)、またブラストかけて……綺麗になったら塗装して、というのを何回も何回も暑いなかやってたので。
あまり先が見えない作業でしたが、ボルト他小物類の塗装って実はバイクの出来を左右する部分でもあるので、特にカウルで隠れないような場所は大事です。
 さて大御所、フレームも出来上がりましたよ!
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おおぉ、美しい……。
父が職場で少しづつ錆転換剤とかで錆止めして、研いて、塗装してくれました。ありがたやありがたや。。。
あとは組み直すだけ!

●組むよ!

 っと、その前に灯油に漬けておいたチェーンをサルベーーージ
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これね、前に大学の方のアパートで使ってた洗濯物干しです。それにダイソーのフック。
塗装にも使ってます。
塗装する時、部品は浮いてる状態が理想です。部品を平面の上に置いて塗装すると、スプレーの場合、粒子が平面から逃げようとします。
すると部品の下の方(床面に近いところ)は塗料が付着しづらいんです。もちろん浮いてるほうが一度に塗れる面も多いので効率がいいです。
ビールケースのような網状の物に置いて塗装するのも手です。
 で、一気に組み上がる。
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ダダっと組み上げちゃいました。一人だとここまでやるのも一苦労です。
とりあえず前後足とスタンドだけですが、自立するようになると一気にバイクらしくなりますね。
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さらに洗っておいたフェンダーつけたり(よくみるとリアフェンダーもついてます)。
ハンドルもついて動かすのも楽です。
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また父親に協力してもらってエンジン載せて……(ごちゃごちゃしてて申し訳ない)
あ、よくみると無残な姿のBOSUERが…
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2ストオイルはホンダのGR2がなかなかいいらしく、レース出る時にNSR50にも使ってたりするのですが、値段見たらCCISになりますよね〜w
ま、純正オイルなので問題なく動くはずですし。次足す時にでもGR2試してみましょう。
あと、CCIS臭いらしいですね。自分としてはそこまで気にはなりませんが、父親も「あ、CCISの臭いだw」って言ってたのでやっぱ特徴的な臭いなのかと。
 どんどん戻す。
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配線もあらかた戻してこんな感じ。配線って変化少なくて地味ですな。
やっぱりエンジンのジェネレーターカバーが美しくない。クラッチカバーも。
エンジンが車体に載ってるほうがその辺はバラしやすいのでクラッチカバー外します。
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クラッチ自体は問題なし。オイルに浸かってなかった部分かな?には若干アルミの腐食ありますが、至って健康な状態。
同様にジェネレーターカバーも外します。
私、ジェネレーターって普通にカバーついてるだけで剥き出しだと思ってたんですよ。そしたら。。。
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まさかの湿式w
クラッチ側はまあ、普通にオイルに浸かってるのでガスケットちゃんと剥がさないととは思ってましたが、まさかこっちもとはw
ま、やることは同じで、ガスケットをキレイに剥がしたらある程度マスキングしてブラストかけて塗装するだけです。
 そうそう、この手のカバー類によくあるのが、カバーを固定するネジの長さの違い。
ある程度は見ればわかるし、パーツリストとかあればいいんですが、ない場合はかなり慎重にやらないと間違ってしまいます。間違うと最悪腰下は全交換ですのでお気をつけあれ。
ダンボールに穴を開けて、ボルトを抜いたのと同じような形に刺しておくといいと思います。私はパーツリストに頼りましたけど(確かパーツリスト一か所間違ってたけど)。
 ブラストかけて塗装したカバーがこちら
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フレーク系の粒子が入ってる塗料だと、離して吹くとこんなかんじの梨地になります。
まあ、意味は無いんですがw純正色でもないしw
そもそもカウルで殆ど見えないんですけどね。

●完成!

 クラッチカバーなどを取り付けて、オイル類などを入れ、細かい部品もつけます。
洗っておいたカウル類もつけます。
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おおー!
なんていうか、元に戻ったw
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ちゃっかりブレーキホースはステンメッシュに青い皮膜のものにしてたりw(チャイナだけど)
もちろんエア抜きも済ませてあります。
 エンジンも始動確認。
まあ、元々かかってはいたんですけどね。
当然のように始動し、保安部品類も問題なく作動!
これにてレストア終了?いえいえ、試走がまだです。

●試走

 まだナンバー登録していないので試走はサーキットで行いました。
サーキットは青森市内にあるASPAというサーキットにて。
 まず始動。問題なしです。
革ツナギを着ていざコースイン!
一周目はタイヤも新品だし温まってないのでゆっくりゆっくり。数周ゆっくり走ったら全開走行!



        …………………………………………あれ!?
なんかこう、吹けません。
9000回転くらいからリミッターかかるような感じです。ストレートで伸びないんです。
コーナーの立ち上がりもいまいち吹けないので攻めれません。(一応膝擦るくらいは寝かせてましたけどね)
色々と頭のなかで駆け巡ります。どこがマズかった?どこでミスった?
タンクのサビか?それがキャブに詰まって…いやでもフィルターつけてるし、透明なホース見る限りキャブまでガソリンもいってるし。
電気系統?プラグか?ケチってついてたのをそのまま使ったのがマズかった?(交換しろよって話なんだけどさw)
何回かピットで確認し、いろいろ弄ってみてアクセル吹かしてみて吹けることを確認。もう一度コースインしてもやっぱり吹けない。
何周か悩みつつコース走ったらその後用事あったので終了。
帰りに父といろいろ話してみて、やっぱプラグなんじゃないかと。2ストだし無きにしもあらずだぞと。
自分もそう思って疑ってなかったのですが、ふと思ったのは、プラグ死んでたらエンジンかからなくないか?ということ。
 今回の症状をまとめてみます。
・エンジンはかかる。問題なく始動する。
・発進も問題なくする。
・停車時に吹かす分には吹ける。レッドまで回る。
・走行時には吹けなくなる。しかもある程度の回転数から吹けない。
これらを念頭に置いて色々と頭をぐるぐる回してみました。
これね、考えてる時にはもう大学の後期が始まってたし、これから寒くなるってことでバイクは実家において私は秋田に居たんですよ。
そんで考えついたのが「サイドスタンドスイッチ」。
もうこいつとしか考えられません。
吹かしてある程度の振動数になるとスタンドがスイッチのバネに負けて戻るんだと思います。
あと車体が寝てる時にもこの症状が起きたりするので、間違いないだろうと父親に連絡。
父親がサイドスタンドスイッチをキャンセル(って言っても単に配線をショートさせるだけ)して乗ってみたら元気な良いバイクだぞ〜とのこと。
 で、私は結局本来の性能の200ガンマにはまだ乗ってません!
虚しいのでシール類のレストア(笑)もやったりw
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アルミテープやらなんやら色々使ってやったので強度もバッチリのはずw
雪降る中写真撮ったり。
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やっぱかっちょええ。
めぼしいサビもない200ガンマなんてまず無いよなぁ(そもそも200ガンマが無い)
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ブラストかけて再塗装したディスクローターも美しい状態を保ってます。
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それにしても雪の上にTT900GPのタイヤ痕があるのはシュールw
 そうそう、この世代のスズキのバイクには自爆装置と名高い排気デバイスのAETCがついてますが、スズキ乗りならご存知「オタフクソース」の対策も行いましたよ。
ちなみに私はブルドックソース派です
オタフクソースの対策は、200ガンマの場合(多分TS200も同じだけど)排気デバイスの窓に掃気用?のフランジがついているのですが、純正の状態だとそのフランジが上向きで、ピンポン球くらいのフィルター?キャッチタンクのようなものを経由して大気開放されています。
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この窓です。純正だと斜め上に向いてるのがわかると思います。
この排気デバイスから漏れた排気を抜く考えは間違ってないのですが、上向きでどうやって(溜まった燃え残りオイルとかの)液体が自然に抜けるんだよ……と素人目にもわかるような問題なのでその窓を180度反対につけてフランジを下に向けます。あとは別のキャッチタンクをつけてやるだけ。
新しいガスケットが必要ですがね。
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こんな感じで。ダイソーのプラ容器です。
まあ、たまに見てやって溜まってたらキレイにして戻すだけで大丈夫かと。
もちろんキャッチタンクにはエンジンからのホースと大気開放するホースとの2系統のホースがあります。
大気開放のホースは車体後部に回しました。マフラーからもキャッチタンクからも環境によくなさそうな物が出ますw
っていうか…いい時代だよなぁ、この頃。2ストが峠で走ってた時代か。。。

●総括

 バイクのレストアなんて大抵の人が人生で経験することがない(たとえバイク乗りでも)ことをすることが出来たのは、今後の人生で役立つことだと思います。
父の影響と協力は多分にしてありますが、それでもおおまかな作業を自分で行えたことは誇るべきことと思います。
まあ、また同じことやれって言われたら金取りますけど。(実際時間も莫大にかかるので……夏休みを全部費やしたので。)


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